今月16日に先進7カ国(G7)で合意したロシアの凍結資産を活用するウクライナ支援で日本が33億㌦(約5200億円)を拠出することが分かりました。このお金の出所についてネットでは色々な意見が上がっています。実際、拠出する約5200億円は何処から出るのでしょうか?記事元:KYODO
【ウクライナに約5200億円融資】日本は約5200億円の融資
今月下旬にブラジル・リオデジャネイロで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に合わせてG7でロシアの凍結資産を総額500億ドル規模でウクライナ支援に活用することが決まりました。この活用に向けて主導的な役割を担ってきたアメリカとEUが500億ドルのうち200億ドルずつ拠出し、残る100億ドルを日本、イギリス、カナダの3カ国で分担するそうです。今回日本が融資する5200億円は何処から出るのでしょうか?
ロシア中央銀行の資産
今回日本が拠出する約5200億円はロシア中央銀行が日本国内に持つ資産の利益から拠出されます。
2022年の3月、日本政府はウクライナに軍事侵攻するロシアへの制裁として、ロシア中央銀行が日本国内に持つ資産を凍結すると発表しました。当時ロシア中央銀行が公表しているリポートによると外貨などの資産は2021年6月時点で5853億ドル、日本円で約67兆円となっています。
記事元:NHKサクサク経済Q&A
資産凍結とは
ロシア中央銀行が購入した円は日本銀行に預けられています。この円をロシア中央銀行が引き出そうとする場合は日本銀行が国に対して許可を得ることになっていますが、国はこれを認めない。という事で、ロシアは自由にお金を動かせない=凍結となります。
ロシア中央銀行がもっている円は日本国外に動かすことは出来ませんが、利益は生み続けています。今回ウクライナ支援の資金は、このロシア中央銀行が日本国内に持っている資産が生み出した利益から約5200億円を拠出する。という事になります。記事元:NHKサクサク経済Q&A
さらに注目は今回の支援金は融資の形としている所です。日本が拠出する約5200億円はロシアの凍結資産から生み出される運用益を返済に充てることがG7で決まっています。