【フィリピン映画「ボルテスV レガシー」公開】

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OYAJIが子供の頃の1970年代後半~1980年代前半はロボットを主人公にしたアニメが数多く放送される「ロボットアニメ黄金期」でした。その時の代表アニメは「マジンガーz」「グレートマジンガー」「ゲッターロボ」など子供達を夢中にさせた永井豪作品。他にも「勇者ライディーン」や「コンバトラーv」も大人気でした。その大人気作品の中の一つ「ボルテスV」がフィリピン映画として10月18日から全国で公開されます。

記事元:livedoor News

ボルテスV のストーリー

太陽系より遠く離れた場所に、地球によく似た惑星「ボアザン星」。ボアザン星は、角を持つものが貴族で、角を持たないものは奴隷という差別社会でした。そして常に戦争状態にありました。ボアザン帝国の科学長官ラ・ゴールはボアザン星の次期皇位継承の資格を持ちながら、生まれながらに角がついていなかったことをライバルのズ・ザンバジルに暴かれて失脚。

奴隷の身となったラ・ゴールは反乱をおこしてボアザンから脱出。1年の漂流の後、地球に落ち延びて科学者の剛光代に救われ、その後二人は結婚。ラ・ゴールは剛健太郎と名前を変え科学者をとして巨大ロボット、ボルテスVや基地ビッグファルコンの建設に着手します。

主人公

  • 剛 健一(ごう けんいち)・・チームリーダー。ボルテスV及びボルトマシーン1号機メカ「ボルトクルーザー」のメインパイロット。正義感にあふれる熱血漢だが、優等生タイプの生真面目な性格。剛三兄弟の長男
  • 峰 一平(みね いっぺい)・・ボルトマシーン2号機メカ「ボルトボンバー」のメインパイロット。全米ロデオ大会で優勝した直後にボルテスチームにスカウトされた。
  • 剛 大次郎(ごう だいじろう)・・巨漢の剛三兄弟の次男。ボルトマシーン3号機メカ「ボルトパンザー」のメインパイロット。格闘技全般をこなし、棒術には特に優れている。
  • 剛 日吉(ごう ひよし)・・小兵の剛三兄弟の三男。ボルトマシーン4号機メカ「ボルトフリゲート」のメインパイロット。臆病で泣き虫。機械いじりが趣味。
  • 岡 めぐみ(おか めぐみ)・・甲賀流十八代目の忍者であり、岡防衛長官の娘。ボルトマシーン5号機メカ「ボルトランダー」のメインパイロット。チームの中のお姉さん的な性格。

なぜフィリピンで「ボルテスV」は人気なのか?

今回フィリピン映画として日本に逆輸入される映画「ボルテスV‐レガシー‐」ですが、ボルテスVがフィリピンで放映されたのは1978年でした。その当時のフィリピンは独裁政治色の強いマルコス政権です。

フェルディナンド・マルコス(1917~1989)大統領は1965年に大統領に就任すると議会を停止。そのご戒厳令を敷き1986年の革命で政権を追われるまでの21年間フィリピンを独裁支配していました。

フィリピン市民の怒りが爆発したエドゥサ革命

エドゥサ革命‐1986年‐
独裁者フェルディナンド・マルコス大統領が権力を維持しようとした政治的な陰謀に対して、市民が非暴力で立ち上がった革命。この革命はベニグノ・アキノJrの暗殺事件や不正選挙、マルコス政権の抑圧的な全体主義的支配などが背景にありました。マルコス政権の内政は混乱し、国民の不満が高まり、エドゥサ通りに100万人以上の群衆が集まりました。この年の2月に行われた大統領選挙に当選をしたアキノ未亡人のコラソン‐アキノ氏が大統領就任式を決行した。これによりマルコス大統領は失脚。夫人と共にハワイに亡命。フィリピン国民の力で独裁政治を終わらせたとも言えるためエドゥサ革命は別名ピープルパワー革命とも言われています

ボルテスVがフィリピンで放送されたのはまさにマルコス大統領が独裁的政治を行っていた1978年でした。そしてアニメに出てくるボアザン星では角を持つものが貴族で、角を持たないものは奴隷という差別社会が描かれいます。地球を侵略する貴族の手先ボナンザ軍。それに立ち向かうボルテスVの主人公達に当時のフィリピンの人達は独裁政治に立ち向かう自分を重ね合わせてアニメを見ていました。

そして当時のボルテスVの最高視聴率は58%を記録します。これに危機感を抱いたのか、マルコス政権。理由は諸説ありますが、「『ボルテスV』は日本軍国主義の復活の象徴。子供を洗脳して支配する意図に違いない」という理由で最後の4話を残したところで番組を放送中止にします。

ボルテスVは物語の後半、敵の本拠地であるボアザン星に乗り込みます。それをきっかけにボアザン庶民は蜂起し革命によりボアザン星を支配していた皇帝・貴族は倒されます。ボルテスVで描かれた「独裁者を庶民が倒し、国を自分たちの手に戻す。」これがまさにフィリピンの人たちが成し遂げた革命と合致していました。

それから数十年たった98年にあるテレビ番組がボルテスVの歌を放送した所、大反響となり、99年にはフィリピン語吹き替え版のボルテスVが制作されブームが再発。2017年には5回目の吹き替え版が放送され「フィリピン人が日本語でうたえる歌」の上位に選ばれるほどフィリピンの人達に愛さる国民的アニメとなりました。記事元:navimanila ・ HSS型HSPMillieの脳内世界

動画元:マグちゃんねる