以前からフィリピン北部にある小都市、バンバン市の35歳女性市長・アリス・グォ市長は中国人ではないか?という疑惑がありましたが先日フィリピン現地当局の調査の結果中国人という事が判明したとインクワイアラーなどのフィリピン現地メディアが伝えました。記事元:ライブドアニュース
【驚愕!フィリピン市長は中国人!】誰も彼女の事を知らない・・マルコス大統領
「中国のスパイ」と疑われてきた女性市長が中国人であることが分かりフィリピンがざわついています。首都マニラの北方に位置する稲作農業を主とする地方都市パンパン市の市長、アリス・グォ氏は今年3月にある事件をきっかけに自身の出生に対して疑惑を持たれていましたが、27日上院議員であるリサ・オンティベロス氏が声明を出し2003年フィリピンに入国した中国人女性グォ・ファピンの指紋とグォ市長の指紋が一致したことをフィリピン国家捜査局(NBI)が確認したと現地メディアが報道しました。この問題に対してフィリピン・マルコス大統領は16日、「誰も彼女のことを知らない」とし「我々は彼女がどこから来たのか知りたいので、移民局と共同で彼女の市民権に対する問題を調査している」と明らかにしていました。
グォ市長の出身背景
オンティベロス議員によると、グォ・ファピンは13歳の時に2003年1月に中国人のパスポートを所持して特別投資居住ビザでフィリピンに入国しました。NBIが指紋など生体情報対照調査を進めた結果、グォ市長とグォ・ファピンという中国人女性の指紋が一致したことが明らかになりました。
シャーウィン・ガチャリアン上院議員もフィリピン投資委員会と移民局からグォ・ファピン名義の特別投資居住ビザ写本と中国パスポート写本を入手しており、提示したビザにはグォ市長と同一人物と推定されるグォ・ファピンの写真がありました。またパスポートにはグォ・ファピンが1990年8月31日に中国福建省で生まれたと書かれているそうです。
この事件が発覚するまでグォ氏の出身背景についてほとんど何も知らされていなかったといいます。これは地方公務員が地域の有志と関係がある場合が相当あるフィリピンにおいては異例な事といい、「グォ」という姓も珍しと言います。
しかし、グォ市長は以前開かれた上院公聴会で自身が病院ではなく家で生まれ、17歳のときに出生届が出されたと発言していました。また、2022年の選挙遊説演説ではタガログ語で「母はフィリピン人で父は中国人」と話していたことがあるそうで、同市長は選挙に出馬して当選をする1年前の2021年にバンバン市で有権者登録を行っていました。
グォ市長はなぜ疑惑を持たれたのか?
事の発端は今年3月、当局がバンバン市にあるオンラインカジノの施設を摘発したことでした。当局の調べによると、この施設は『ロマンス詐欺』の犯行拠点だったことが分かりました。施設には数百人が監禁されており、その数百人が(ネット上で)異性に接近し、カネをだまし取るという犯行を繰り返していました。当局はこの施設から監禁されていた中国人202人とその他の外国人73人を含む約700人を救出。
その後の調査の結果、グォ市長は問題の施設がある約7万9000平方メートルの敷地の半分とヘリコプター1機を所有していることが明らかになりました。そしてグォ市長の出身背景と経歴がしっかりと確認されていないことから、「中国のために働くスパイではないのか」という疑惑が提起されたといいます。
市長は中国のスパイ?
先月末フィリピン大統領直属の組織犯罪対策委員会(PAOCC)はグォ市長とこの施設の設立者など14人を密入国斡旋・人身売買関連容疑で起訴しました。PAOCCの公訴状はグォ市長がグォ・ファピンと言及しています。
今回摘発された賭博場と同じようなフィリピン域外ゲーム事業者(POGO)と呼ばれる中国系オンライン賭博場は賭博が禁止された中国本土の顧客を狙ったとされておりこれらは中国人の投資で2016年ごろからフィリピンで爆発的に増えました。
当局の取り締まりの結果、これら業者で密入国斡旋、人身売買、ボイスフィッシングなどの詐欺や売買春のような各種犯罪が起きていることが確認されています。
また、取り締まりの過程で中国人民解放軍の軍服、勲章、階級章と銃なども見つかっており、これら業者が中国と関連しているという疑惑が一層拡散しています。